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ご挨拶

2025年(令和7年) 新年のご挨拶
 会長                   
           梶本 徳彦


新年明けましておめでとうございます。会員の皆様にはご家族とともに良い新年をお迎えされたことと存じます。また皆様には平素から日中友好の活動にそれぞれのお立場からご活躍いただきご苦労様です。

昨年は大阪市と上海市との友好都市提携50周年を迎え、大阪で日中両国の著名な書家による書画篆刻展、上海では日中友好コンサートを開催しました。併せて小西副会長を団長とする訪中団を派遣、江蘇省での友好シンポジウムに荒石副会長の参加など交流を深めました。協会の組織運営についても、収入支出全般にわたる財政基盤強化策と会員拡大に取り組み一定の成果を得ました。会員の皆様のご理解ご協力に感謝申し上げます。文化委員会、女性委員会の活動もコロナ禍を克服して活性化しました。

さて、本年は戦後80年、昭和で数えると100年になります。この節目の年に当たり、歴史を振り返り、現在を見つめ、未来に思いをはせたいと思います。戦前の日本は、中国やアジア諸国の国民に重大な損害を与え、国内においても国民生活に苦難を強いました。日中戦争に限っても、死者は日本で44万人余、中国では民間人も含め2380万人とされています。改めて戦争の悲惨さと平和の尊さを痛感いたします。

大阪府日中友好協会は中国建国後直ちに、二度と戦争を起こさず平和を追求するために結成され今年で75周年となります。今年も先人の伝統を受け継ぎ日中友好活動を進めましょう。

昨年の「言論NPO」の世論調査では、訪日経験のある中国人は55.6%が日本に良い印象を持ち、訪日経験のない人は972%が良くない印象を持つという結果があります。実際に日本を体験した人とSNSを中心とする情報を通してしか日本をみない人との間にこれだけの認識の差があるというのは驚きでもあり、今後の日中関係改善のヒントとなるのではないでしょうか。同様のことが日本人の中国に対する感情についてもいえると思います。中国を訪問して国民の皆さんと接することが大切です。

今年413日から10月まで関西大阪万博が開催されます。万博関係者は来場者総数を2820万人、外国人の半数が中国人と見込んでいるようです。万博という場を通じて、また関連する観光によって多くの中国人が日本を知り日本についての理解が深まることを期待します。日中友好協会としても、大阪と上海・江蘇省との間で、また地区協会とそれぞれの友好都市との間で旧交を温め、新たな出会いによって友好交流を深めたいものです。


2020年(令和2年) 大阪府日本中国友好協会創立70周年に思う

 名誉会長
             谷井 昭雄

 1950年に発足した大阪府日中友好協会が数々の歴史を重ねて、70周年を迎え感慨もひとしおです。

 不幸な戦争が終わり、いち早く生まれた日中の交流は“民と民”であり“物(経済)と物(経済)”から始まりました。

 今日まで良き時あり、また悪しき時ありを繰り返して来ましたが、変わらずに日中の友好を支えて来たのは、日中の国民どうしであり、経済交流であったと思います。

  この70年、貴重な歴史をつくり、それを支え努力して来られた先輩諸氏と多くの会員の信念と行動に深い敬意と感謝を捧げる次第です。

  思い出は、2008年、日中平和友好条約30周年の祝賀の催しが北京で盛大に行われ、私は青木俊一郎氏と共に出席しました。人民大会堂に集った両国の代表団を前に、麻生太郎首相と胡錦涛主席がこもごもに、

 和を以ってすれば 福を招き

 争えば不幸をもたらす

の思いを力強く話されました。

 その後、尖閣問題から冷たい関係が続いて来ましたが、ようやく安倍晋三首相と習近平主席の交流が始まり、関係改善へ前進し、習近平主席の訪日の決定は力強い限りです。

 しかしその矢先に、新型肺炎が発生し広く伝染しつつあることは、誠に困ったことでありますが、この対応には日中の密な協力関係や国民の好意ある行動が報道され一日も早い終息を願うものです。

 あらためて日中関係が政治や経済のみならず、地理的にも、また人々のあらゆる面で切っても切れない関係にあることを認識させられると共に、日中が信頼と友好に結ばれ、互恵発展の強い関係をつくり得れば、今日、世界に起こりつつある自国中心主義や排他主義の愚かさを覚醒させ、平和と安全のよき模範となることを願う次第で、その推進の核が日中友好協会でありたいと思います。