本文へジャンプ
ご挨拶

2023年(令和5年) 新春を迎えて
 会長                   
           梶本 徳彦


新年あけましておめでとうございます。会員の皆様にはご家族とともに良い新年をお迎えされたことと存じます。また、皆様には平素から日中友好の活動にそれぞれのお立場からご活躍いただきご苦労様です。

昨年は日中国交正常化50周年という節目の年であり、府日中は記念事業実行委員会を設置して写真展をはじめ多くの行事を実施しました。事業実施に当たり寄付を募ったところ、目標を大きく上回り多くの方々から多額の寄付を賜り誠にありがとうございました。また各地区協会におかれても写真展の開催などの事業を実施されました。

2020年1月末から猛威を振るった新型コロナウイルスの蔓延によって、私たちの活動も困難を強いられてきましたが、ようやくコロナと上手に付き合いながら社会活動が円滑に動くコロナウイルスとの共存の時期に入りました。10月には台風とコロナによって中断していた中秋名月祭も4年ぶりに盛大に開催することができました。

昨年2月のロシアによるウクライナ侵攻は、世界の政治経済に暗い影響を及ぼし、アジアにおいても台湾海峡の平和について強い懸念が示されるなど国際環境は複雑で流動化しています。ただそういう中においても米中、日中の政府間において首脳や実務者の対話が行われ、お互いの意見の相違はあっても偶発的な衝突を避けようとする動向に注目したいと思います。50年前の国交正常化のときの先人の知恵である「求道存異」つまり小異は横において大同につくという精神で、アジアの平和を追求し共に経済的に発展し協調できることはともに進めるため、対話と協調の努力が重ねられることを期待します。

我々民間の日中友好活動にとっては、現在は順風ではなくむしろ逆風ともいえる状況でありますが、このような時こそ「民をもって官を促す」という伝統を受け継ぎ、友好親善の灯を絶やさずに未来に向けてともし続けることが求められています。私たちの活動が日中間の平和と繫栄の礎であると信じて本年も活動を続けてまいりましょう。

今年の夢は、両国国民の相互往来が復活することです。コロナ以前のように中国から多くの人々を大阪に迎え、我々も気軽に中国を訪れることができることを願っています。百聞は一見に如かずと言われるように往来が盛んになれば相互理解が進み、悪化しているといわれる国民感情も良い方向に転換することでしょう。さらに2年後の2025年には大阪万博が開催されます。友好提携をしている上海市や江蘇省をはじめ各地の友好団体の方々を大阪にお迎えし親善の絆を深めることを楽しみにしたいです。

本年が、会員とご家族の皆様にとって良き年になるようお祈り申し上げ新年のご挨拶といたします。


2020年(令和2年) 大阪府日本中国友好協会創立70周年に思う

 名誉会長
             谷井 昭雄

 1950年に発足した大阪府日中友好協会が数々の歴史を重ねて、70周年を迎え感慨もひとしおです。

 不幸な戦争が終わり、いち早く生まれた日中の交流は“民と民”であり“物(経済)と物(経済)”から始まりました。

 今日まで良き時あり、また悪しき時ありを繰り返して来ましたが、変わらずに日中の友好を支えて来たのは、日中の国民どうしであり、経済交流であったと思います。

  この70年、貴重な歴史をつくり、それを支え努力して来られた先輩諸氏と多くの会員の信念と行動に深い敬意と感謝を捧げる次第です。

  思い出は、2008年、日中平和友好条約30周年の祝賀の催しが北京で盛大に行われ、私は青木俊一郎氏と共に出席しました。人民大会堂に集った両国の代表団を前に、麻生太郎首相と胡錦涛主席がこもごもに、

 和を以ってすれば 福を招き

 争えば不幸をもたらす

の思いを力強く話されました。

 その後、尖閣問題から冷たい関係が続いて来ましたが、ようやく安倍晋三首相と習近平主席の交流が始まり、関係改善へ前進し、習近平主席の訪日の決定は力強い限りです。

 しかしその矢先に、新型肺炎が発生し広く伝染しつつあることは、誠に困ったことでありますが、この対応には日中の密な協力関係や国民の好意ある行動が報道され一日も早い終息を願うものです。

 あらためて日中関係が政治や経済のみならず、地理的にも、また人々のあらゆる面で切っても切れない関係にあることを認識させられると共に、日中が信頼と友好に結ばれ、互恵発展の強い関係をつくり得れば、今日、世界に起こりつつある自国中心主義や排他主義の愚かさを覚醒させ、平和と安全のよき模範となることを願う次第で、その推進の核が日中友好協会でありたいと思います。