2020年(令和2年) 大阪府日本中国友好協会創立70周年に思う
名誉会長
谷井 昭雄
1950年に発足した大阪府日中友好協会が数々の歴史を重ねて、70周年を迎え感慨もひとしおです。
不幸な戦争が終わり、いち早く生まれた日中の交流は“民と民”であり“物(経済)と物(経済)”から始まりました。
今日まで良き時あり、また悪しき時ありを繰り返して来ましたが、変わらずに日中の友好を支えて来たのは、日中の国民どうしであり、経済交流であったと思います。
この70年、貴重な歴史をつくり、それを支え努力して来られた先輩諸氏と多くの会員の信念と行動に深い敬意と感謝を捧げる次第です。
思い出は、2008年、日中平和友好条約30周年の祝賀の催しが北京で盛大に行われ、私は青木俊一郎氏と共に出席しました。人民大会堂に集った両国の代表団を前に、麻生太郎首相と胡錦涛主席がこもごもに、
和を以ってすれば 福を招き
争えば不幸をもたらす
の思いを力強く話されました。
その後、尖閣問題から冷たい関係が続いて来ましたが、ようやく安倍晋三首相と習近平主席の交流が始まり、関係改善へ前進し、習近平主席の訪日の決定は力強い限りです。
しかしその矢先に、新型肺炎が発生し広く伝染しつつあることは、誠に困ったことでありますが、この対応には日中の密な協力関係や国民の好意ある行動が報道され一日も早い終息を願うものです。
あらためて日中関係が政治や経済のみならず、地理的にも、また人々のあらゆる面で切っても切れない関係にあることを認識させられると共に、日中が信頼と友好に結ばれ、互恵発展の強い関係をつくり得れば、今日、世界に起こりつつある自国中心主義や排他主義の愚かさを覚醒させ、平和と安全のよき模範となることを願う次第で、その推進の核が日中友好協会でありたいと思います。
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