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当協会創立25周年を心からお祝いしたいと思います。
ご承知の通り、現在はサバイバル社会、死ぬか生きるかの競争社会、それも世界規模で舌戦を展開する時代です。最近報道されているように、アメリカの競争力が第一位、中国が日本を抜いて上位に食い込み、日本は第二十四位に転落したとのことです。
ヒト、カネ、モノ、情報が米国へ流れていたものが、シリコンバレーでも変化が現れ、中国ベンチャーへの流れが伸び率53%という勢いで急増し、シリコンバレー向けの伸び率16%を上回っており、06年度のみでも22億ドルが中国ベンチャー企業へと流れたと日経新聞は報道しています。米国が競争力一位の訳は、世界中から優秀な人材を留学生という形で57万人受入れている事にあり、報道では日本の受入数は僅か12万人です。 アメリカの人々はこれら外国の優秀な人材と必死の激しい競争をしているからこそ、競争力が維持されているのだそうです。
ある公演会で米国での競争力についてお話があり、講師に「アメリカから見て日本での何が一番問題点ですか」とお尋ねしたところ、日本人に比べ中国人ははっきりした自己主張を持ち、高い英語力とのことでした。私が大学教授という名刺を見て「日本での教育で一番不足しているのは自分の意見をしっかり持って、しかもそれをどしどし主張する姿勢である」と話されました。小学校から自己主張やディベートの訓練を一度も受けたことが無い日本人ではこれから世界で太刀打ちできないと痛感しました。一体何が日本では不足しているのだろうか
こう切り出したものの、大きなテーマですので、読者の皆様とこれから十分研究しなければ結論はでません。ここで私は叩き台を出したいと思います。
安倍内閣は「教育改革」を掲げ、18歳から投票権を与え国政に参加させようとしていますが、政治無関心な、従順で時の政府の言いなりになるおとなしい、その上世界史・近代史を学んでいない18歳の若者が、世界や国の政治に関与できるのでしょうか。
まるばつ(○×)式の大学入試を目標にして勉強を12年間続けてきた若者、携帯で「話し」ができても、面と向かってはっきりと自己主張し、意見を戦わせる訓練を受けたことがない若者にしたのは、これまでの文部省・文科省ではないのでしょうか。
今日本の大学生は「学力」が劣ると言われていますが、これは「学ぶ力」を指し、低下の責任は若者にないのです。しかも、大学はいわば最後の「砦」と言っても良いでしょう。これ以上どこにも責任の持っていきようが無く、若者が社会へでる最後の場だからです。
先ず現代社会を競争社会と位置付け、みなが危機意識をもち、豊かボケ、平和ボケを克服し、すでに一部の自治体で開始されているように、小学校から横並び式は改め、競争原理を導入していくことが必要でしょう。
十人十色というように、人それぞれ得て不得手がありますので、一芸に秀でた人材養成が今求められているのではないでしょうか。
発信型外国語を
先ず日本での外国語教育を今こそ真剣に総括する必要があるのではないでしょうか。何故なら中学から12年間英語を学んでも、英語で自己主張できないし、ましてやディベートもできません。
よく先生方と「先生は魔法使いじゃあるまいし」と愚痴をこぼします。本当はどの先生もハリーポッターに出てくるような魔法使いや魔女のように、一振りで皆が上手になればいいのになあという思いが込められています。
勿論、教師の大事な任務の一つは、あらゆる手立てを尽くし全員にやる気を起こさせて、各自が全力を発揮させるように仕向けることで、語学上達には良い教師・良い教材と学生のたゆまぬ努力この三位一体化が鍵でしょう。
発信型になるには、高い語学力以外に主張できる内容、つまりまず日本の政治・経済・歴史・文化などの基礎知識を身につけ、更に世界に目を向けさせる教育を強化する必要を強く感じます。二年生30人のクラスで12月8日の太平洋戦争を知っているのが一人、何故どのように戦争に突入したのかは誰も知らない状態です。まだ一人でも知っている方はましだなどと他の先生方に言われました。
これは企業に入ってからも社内研修で補われているでしょう。その際講師の話が吸収できるくらいにして送り出したいと、本学の先生方も自主的に研修会を重ねております。
新日鉄ですら競争に晒される時代ですから、日本のあらゆる面で競争社会に相応しい体制作りが必要なのでしょう。一人一人は何ができるのでしょうか。
日中間の経済貿易協力が深まるにつれ、ビジネス中国語が重視されるようになり、今は亡き伊地治先生の提唱で十数年前に日本ビジネス中国語学会が誕生しました。
この学会はまだ小さいのですが、ビジネス中国語普及に活躍しており、つい最近も毎年恒例のビジネス中国語検定試験が実施され、本年は大阪に次いで東京でも行われ、多くの方が参加しました。そして受験者たちはこの資格を就職活動などに活かしております。
また各大学でも最近相次いでビジネス中国語に関するコースが開設され、ビジネス中国語を学ぶ人口がますます増えております。中国語検定試験でも数年前から「スコア式ビジネス中国語検定試験」が実施され、多数の方が受験して資格を取り就職などに生かしています。またHSK(中国漢語水準検定試験)でも最近ビジネス中国語に関するテストを実施しようとする動きが出ています。北京放送でもビジネス中国語講座が開設されております。
この度、このような社会のニーズに応えて、日本ビジネス中国語学会会長を務め、友好貿易時代から長年蝶理で活躍され、豊富なビジネス経験を持つ藤本恒先生、そしてかつて中国科学院で文字改革・ピンイン改革などで活躍され、日本の大学で長年中国語を教えておられ、しかもパソコンの扱いでは専門家顔負けと言われるほどの大家胡先生と一緒に、標記の「中日/日中貿易用語辞典」を編纂する仕事に参加できたことを大変幸運に思います。辞書の編纂は私にとって二回目のことですが、この十年にわたる作業では、お二人から、そして東方書店の校正をされた方々から、多くのことを学ぶことができました。
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