| なみかわかほこの「私と中国の30年」(18) |
| 挨拶 |
一般に日本人同士の挨拶は、おはよう、こんにちは、今日はよいお天気ですね!などを言います。
朝・昼・夜のあいさつのほかは季節の事を言いますね。
その他は前回のお礼の言葉として、その節はありがとうとか、昨日は御馳走になりましたとか、いつもお世話になりますとかを言うのが一般的な常識となっています。
ところが、中国では朝は早(ズアオ)以外はni好(ニイハオ)夜の休みは晩安(ワンアン)。
その日のお世話やご馳走になったのであれば、その日、その場で「謝謝」と言って終わる。会うたびに前回の事のお礼は言いません。この習慣は日本と中国との大きな違いであると言えましょう。
したがって、この習慣を知っておかないと、友好にひびき、誤解を生じる事になります。
よく日本人から、昨日一緒に食事したのに・・・、土産物まで持たせたのに・・・、不慣れな土地に来たと思って親切にいろいろ教えてあげたのに・・・、今日会っても一言のお礼もない。まるで何事もなかったような顔をしている。ケシカラン、と腹を立てる。こういう話をよく聞きます。
中国には「大恩大謝」という言葉があります。これは恩が大きすぎて言葉もないという意味です。
それぞれの国にはそれぞれの風習・習慣・人情があります。互いに往来するためには、理解が必要。それぞれの風俗・習慣・人情にはそれなりの考え方と背景があるはずです。
その事を理解すれば納得もいくというものです。
中国では子供に要求されている挨拶の礼儀としては、必ず子供におばさんとか、おじさんとかを言わせます。
初対面でも大人は子供にこちらの年齢にあわせて、おじさんとか、おばさんとか言いなさいと教えます。
ちなみに、中国では伯父(父の兄)・叔父(父の弟)・姨媽(母の姉)・姑媽(母の妹)・表〜(いとこ)とかの呼称で呼ぶ事になっています。
日本も文語体は中国と同じに書きますが日本では口語体では親戚でなくてもおじさん、おばさんと呼んでいるけれども、中国の人はこの名称を実によく知っています。
また、この呼称が実に多い。
したがって外国人に対しても子供にはそう言わせます。これは礼儀と親しみを表していると言えます。だいたいは年よりも上に言わせます。
爺爺(おじいさん)[女及][女及](おばあさん)等、それは尊敬を込めている事でもあります。日本人からすれば、自分を年寄り扱いしたと思いますが、決してそうではありません。
初対面でも老先生、老大姐と尊敬を親しみを込めて呼びます。「老」という字は敬語でもありますので、「老師」は先生。「老朋友」は、古い友。老大は長男。長女。老婆は妻、老の字の付く単語は沢山あります。
中国では手土産は酒、タバコ、ケーキ、アメ、カシなどが一般的です。最近はお花も多くなってきました。
日本のようにお中元、お歳暮の習慣はありません。
また、中国人へのお土産などを贈る場合、一回では受け取りません。したがって三回は勧める必要はあります。
この反対を言えば日本人は人に物を贈るとき断られると、「さては本当にいらないのだ」とすぐに引っ込めてしましがちですが、これも日本と中国の風習の違いと考え方の違いです。
(2003年6月出版「私と中国の三十年」より)
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