→P4より続く ニュース再掲載
 ウェスは機械の保守点検などの用途に主に
国内の工場で使われます。ウールや背広などは
反毛製品になります。とげの出たローラーでひ
っかいて綿状にします。自動車の内装材などに
なります。
 繊維リサイクル企業として廃棄物から衣類
を1着でも減らしたいという思いです。という
報告があった。
 
【事例2】「パタゴニアが企業責任として目指し
ている事」 パタゴニア日本支社 篠 健司氏
会場の様子「パタゴニア社さま」 パタゴニアはアウト
ドアウェアのメーカー
で、本社はアメリカ、
吹田市内には江坂に
店舗があります。
 企業の責任として「企業がその事業活動に
より、顧客、従業員、地域社会、環境に与える影
響に対して責任を」と考えています。1996年
から農薬を使わないコットン(オーガニックコ
ットン100%)に切り替え、フェアトレード(労
働者にフェアな賃金を提供する)の取組みは
2014年からです。
 「ジャケットを買わないでください」という
メッセージは2年ほど前に作ったもので、「も
う一度買うかどうか考えて下さい。今持ってい
るものを寿命長く、大切に使いましょう。」と
いうことを訴えています。パタゴニアは修理部
門(神奈川県)を持っているので、修理(リペ
ア)の大事さを打ち出しています。修理品は年
間1万2千着出ます。衣服をより長く使えば、
その分、新しい物を購入するよりもCO2の排
出量、ごみの排出量も減り、水の使用量も減り
ます。お直しをして長く使うという、日本には
元々、そういう文化があったと思います。

【事例3】「私達の実践と調査」
    布deエコPT 水川晶子研究員
 私たちは小学校や高校の環境学習支援や公
 
民館などの出前講座で、マイパネルやお手玉、
草木染(玉ねぎの皮やどんぐり)、布ぞうりを
指導してきました。ところが、もっと大きな視
野を持ち、衣類の実態に関して深い知識が必要
なのではないかと考えるようになりました。
 吹田市に住む私達が出した古着は、集団回収
や資源ごみにより、伊丹市の高島産業へ運ばれ
ます。店頭回収している小売店もあり、リサイ
クルショップで売ることもできます。くるくる
セールで、古着を溜め込む心理を調べ、32%が
着る、21%が愛着と値段という結果が出ました。
会場の様子「市民研究員からの発表」「服を買うなら捨てな
さい(地曳いく子著)」
によると、取っておい
ても再び着ないと断
言し、質の良い服を
少数持つことを勧めています。
 「ザ・トゥルー・コスト」という映画はファ
ストファッションの裏側にある様々な問題を
暴いた衝撃的なドキュメンタリーです。労働者
は搾取され、綿花の生産者は農薬による健康被
害が深刻です。そんな事実を知ると、安い衣服
を買って、すぐ捨てる行為は慎もうと考えるは
ずです。映画の監督は、生活をスローダウンし
てはと言っています。私達は『足るを知る』を
忘れず、衣類と付き合おうと思います。
 
 続いて、フロアとの質疑が行われ、最後に木
村教授が、「衣類とどう付き合っていくかとい
うと、結局、賢い消費者になる。物を買う時に
会場の様子「パネリストの皆様」
最後のことまで意識しながら買う。そうすると
リサイクルしにくい物が淘汰されて良い物ば
かりになる。皆さんと一緒に私も賢い消費者に
なりたいと思います。」とまとめられました。

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